英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

過去最悪の債券市場

 快晴。

 イギリスとEU北アイルランドの貿易ルールについて合意した。ブレグジット後、英国とEUとの間では緊張関係が続いていたが、それを変える転換点となりそうだ。

 イギリスのスナク首相とEUのフォンデアライエン委員長が合意した。北アイルランドとイギリスの間の貿易をスムーズにする合意を行った。ウィンザーフレームワークと名付けられた合意である。

 この合意により、アイルランド島に国境施設を設けないことになった。

 https://www.ft.com/content/2017842b-eedd-4acd-91a9-22271bf8ddfa

 今年に入り、債券市場で歴史的なラリーが起きている。新たにインフレ懸念が浮上しているためだ。インフレ圧力が強固なままであり、投資家は金利の先行き見通しについて、その考えを転換しようとしている。

 投資家は2023年に入って最初の数週間で債券に殺到し始めている。Fedをはじめとした中央銀行が金融引き締めを取りやめるのではないかという見通しからだ。

 ブルームバーグの示す高格付け国債のインデックスは4%程度まで先月は上昇した。しかし、この上昇基調は今や消失した。米国の労働市場に関するレポートが今月初めに出て、予想以上に好調な経済指標だったからだ。FedやECBがインフレとの闘いに勝利しつつあるとの期待をひっくり返した。

 その結果、株式市場は先週、2.7%も下落した。

 https://www.ft.com/content/b287997b-a048-426c-bab3-9a6a97486c17

 その債券市場の振り返り。2022年は債券市場にとって最悪の年であった。40年間にわたって資産クラスの中で債券は黄金時代を謳歌した。

 世界の債券は2022年に31パーセントも下落した。1900年以降としては最悪の年であった。イギリスの国債は中でも悪く、マイナス39%に達した。

 この動きは1982年から2021年にかけて、債券が安定して得ていたリターンとは対照的だった。世界の債券は年率換算で実質6.3%のリターンをあげた。同期間で世界株式は7.4%のリターンだった。

 https://www.ft.com/content/f94c233b-98a5-4f7d-b761-faf15f50ead1