英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

デフォルトで動揺する中国債券市場

 晴れ。

 中国政府は債券のデフォルト後の不始末への対処を誤ることへ警告を発している。中国の政府系企業がデフォルトを起こし、その後の市場の混乱に警告を発した格好だ。

 週末に開かれた中国の金融セクターを監視する委員会の会合において、中国政府監督当局の幹部は、債券市場における不法な行為によって深刻な過ちが生じていると述べた。

 この混乱は、中国国内で最大の石炭企業が今週、潜在的なデフォルトに直面したからだ。債券の総額としては、40億ドル相当になる。今月はじめ、債券の利払いができなかった。

 監督当局は、この企業のデフォルトに関連して証券会社や銀行を調査していると述べた。日曜日になり、金融発展安定委員会の幹部が、誤解を生じさせるような情報公開などには容赦なく対処すると述べた。

 しかし、最近のデフォルト事故は、中国の政府が所有する企業には暗黙の地方政府による保証がついているとの債券投資家の信頼を揺るがす事態となっている。その結果、多くの政府系企業が債券発行を延期する事態に追い込まれている。資金繰りのため、新たな債券の発行ができなければ、その結果、さらなるデフォルト事故が起きそうだ。

 https://www.ft.com/content/21af2731-0042-458c-9651-365459fa1e74

 先週末のマーケットブリーフ。財務省Fedの間のいさかいが米国株式市場の揺るがしている。

 先週金曜日の米国株式市場は、強弱材料が入り混じる展開となった。投資家はコロナウイルスワクチンに期待をかける一方、感染者数は増加し、米国財務省Fedの間の対立は悪材料視された。

 金曜日のニューヨーク株式市場は前日比安値で引けた。S&P500指数は0.7%の下落。Nasdaqも安値で引けた。

 ヘルスケアセクターは良好だった。欧州では米国と欧州インデックスが上昇した。モデルナやファイザーなど、コロナワクチンを開発中の製薬会社の動きに楽観論が広がっている。旅行や経済動向にセンシティブなセクターに対する企業への楽観論が広がる。

 一方、木曜日の夜から朝にかけて流れた米財務省をめぐるトラブルはマイナス材料になった。ムニューシン財務長官がいくつかの金融貸付ファシリティの延長を認めないという決定をくだした。Fed側は減速しつつある経済の回復が、一層制約され、脆弱なものになると警告している。

 たしかにこれらの緊急ファシリティの利用は少ないが、その存在が金融市場のストレスを和らげるセーフガードになっているからだ。こうしたFedの消火手段を取り下げることは、市場を不安定にさせるとの懸念が広がる。

 https://www.ft.com/content/8aeac81c-62b0-4551-ad5e-c90c8da3ae25