英字紙ウォッチング

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米国、コロナ死者が世界最多に

 曇り。

 アメリカのコロナウイルス死者が、イタリアを抜いて世界最多となった。死者数は2万人を超え、ニューヨークでは死者数の増加が続いている。

 ジョンホプキンス大学の集計によると、米国の死者数は2万71人となった。累積の致死率は19%に及ぶ。3月の初めから、アジア諸国の死者数が世界全体の6割以上を占めていた。しかし、1週間のうちに関心はヨーロッパに移り、イタリアやスペインの動向が焦点となった。

 しかし、これらの「ホットスポット」は次に移り、依然としてこれらの地域の死者数が半分以上を占めているが、焦点は次第に米国に移っている。

 米国の死者数は金曜日だけで2000人を超えた。英国もここ数日間で急速に死者数が増えている。スペインやイタリアではロックダウンの効果が徐々に見られ始めている。

 米国でも「ソーシャル・ディスタンシング」の効果が徐々に見え始めている。そして、依然として病院数が足りず、人工呼吸器の装着が不足している。

 ニューヨークの死者数は米国における危機の震源地となっている。NYの死者数は8627人となった。土曜日には、クオモ州知事ニューヨーク市の公立学校の運営をどうするか、決められないままでいる。今後数日のうちに、学校の運営をどうするか決断するという。

 学校をめぐる議論は、2人のニューヨーク市の政治家同士の冷たい関係を示している。両人とも民主党員だが、何年にもわたり不仲であった。

 イタリアでは3月9日から厳しいソーシャルディスタンス施策がとられている。イタリア当局は、この措置が5月3日まで続くと宣言した。

 金曜日の夜にはイタリアのコンテ首相は、コロナパンデミックの効果に取り組むタスクフォースを立ち上げると宣言した。このチームには、エコノミストや法律家、科学者らが含まれている。

 一方、ブラジルは南半球で死者が1000人を超えた最初の国になった。しかし、ボルソナロ大統領はソーシャルディスタンス施策をとることに抵抗している。

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