快晴。
世界経済は、大不況以来の急激な減速に見舞われている。
まず、米国の3月の雇用統計は71万人の雇用減少となった。113カ月間もの長きにわたって続いていた雇用の成長がついに途切れた。しかも、エコノミストらが予想していたよりもずっと悪い数字だった。
米国の雇用統計の発表の前に欧州の調査も発表された。サービス部門は大きく減少し、20年ぶりの下落幅となっている。
IMFのトップはコロナウイルスによる経済インパクトは2008年の金融危機以上だと述べた。
ユーロ圏と英国、スウェーデンのPMIは20ポイント近く低下した。欧州で最初にロックダウンを経験したイタリアでは、PMIが記録的な17.4という数字をたたき出した。
こうした数字を受け、エコノミストは世界経済の見通しを見直している。3月最初の時点で、3%という成長見通しを出していたが、、バンカメのエコノミストらは2.7%成長という数字を出した。これは2008年から2009年の数字よりも悪い。
アメリカにおける3月の失業保険給付件数は1000万件となった。しかし、実態はこれよりも悪そうだ。現代史において、もっとも厳しい経済活動の落ち込みを世界経済は経験しつつあるという。
各国政府や中央銀行は経済の落ち込みを避けるべく動いているが、経済活動そのものの停止を防ぐことができないでいる。おそらくこうした事態はコロナウイルスがコントロールされ、制限が解除されるまで続くとみられる。
その点、欧米の経済は4月に今よりも厳しい状況に追い込まれそうだ。注目はロックダウンを解除した中国経済の回復ぶりである。
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