英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ソロスの警告~シリア問題

 FTより。ロシアのプーチン大統領がシリアで行った戦争犯罪を心にとめ、欧州諸国はトルコの側に立つべきだ、と述べている。ジョージ・ソロス氏の寄稿である。

 シリアにおける2015年9月の軍事介入以降、ロシアはアサド大統領を支援し続けてきた。そのことで、この中東地域の影響力を保持するだけでなく、ソビエト崩壊後の世界的な影響力を確保した。

 プーチン氏は、中東に混乱を引き起こすことで、国際的な人権法によって発展した規範を犯そうとしている。実際のところ、シリアから600万人に及ぶ人々が難民となって、深刻な人道危機を引き起こしている。

 わたしが思うに、アサド大統領はスターリン氏以来のもっとも乱暴な独裁者である。彼の反対派が立ち上がった時、アサド大統領は軍事力を使って抑圧した。病院や学校、幼稚園を標的にし、多くの人々を殺害した。さらに、彼は毒ガスや化学兵器を使うことをためらわなかった。

 プーチン氏はそういうアサド氏に対し、アサド氏が持っていない空爆という手段を提供した。

 2019年5月に、ロシアは12時間以内に4つの病院を空爆した。これはニューヨークタイムズが詳しく調査報道している。

 https://www.ft.com/content/ae0b560c-5e03-11ea-ac5e-df00963c20e6

 ニューヨークタイムズが報じた病院空爆に関する記事。

 https://www.nytimes.com/2019/10/13/world/middleeast/russia-bombing-syrian-hospitals.html