英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

バイデン勝利で株高

 曇り。

 ウォールストリートは大幅に回復のサインを出した。株価は4%高値で引けた。バイデン氏が民主党の大統領候補として有力になったことを受けた動きだ。

 米国株は水曜日、4%以上上昇した。投資家はジョー・バイデン氏の勝利をはやしている。米国下院が80億ドルのコロナウイルス対策をみとめたことも好感された。

 株式市場は下院がウイルス対策の投票をアナウンスすると、上昇して始まった。上院もそれほど時間をおかずにこの法案を取り上げることが期待されている。法案はマスクや地方政府の検査などを支援するものだ。

 投資家はさらに、中央銀行や世界中の政府が協調してコロナ対策に乗り出したことを好感した。

 S&P500指数は4.2%上昇して引けた。この上昇幅は金融危機以降としては、もっともはげしい動きの一つである。火曜日は、Fedが0.5%の利下げを行ったのにも関わらず、株価は売られた。

 財政刺激策は株式市場にとって純粋にポジティブだ、という意見がある。

 10年ものの米国債は1.031%で取引された。火曜日には1%という節目を切っていた。

 ヘルスケア関連株がその中でも上昇したが、それはバイデン氏がスーパー・チューズデーで勝利したことを受けたものだ。サンダース氏が優勢であると、国が運絵する健康保険プログラムの実現可能性が高まるが、その懸念が後退したのだ。

 米国株の上昇は欧州にも広がった。

 ただ、エコノミストの間には、ある意味当たり前のことだが、Fedの利上げはコロナ対策にならない、という意見がある。緩和的な金融環境は経済ショックのバッファーになるが、そういう環境に寄与するに過ぎない。

 先物市場は、今月後半に開かれる会合で、さらに追加で利下げをするとの観測が高まっている。利下げとバイデン氏の勝利が株価の下支えとなり、コロナウイルスによる市場の売りは落ち着いているかのように見えている。

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