英字紙ウォッチング

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バンガード

 晴れ。

 ペンシルバニアのマルバーンは、アメリカの典型的な小都市だ。しかし、その郊外には、6兆ドルの運用資産を持つバンガードの持つ施設が広がっている。

 実際のところ、ある地元ホテル経営者がいうには、彼のホテルの顧客の半分は、バンガード向けの顧客であるという。

 バンガードは投資マネジメントの世界を破壊した。安価な手数料のインデックスファンドは、投資運用の手数料を変え、10兆ドルの資金をあつめた。現在、バンガードは欧州や中国などで注意深く資産規模を拡大している。そして、より深く金融サービスを深堀している。そして、プライベートエクイティファンドを顧客に提供できないかどうか、探求を続けている。

 一方、バンガードの規模が大きいことで、顧客に対してより多くの投資をすることができる、とCEOは話す。

 バンガードのようなパッシブファンドがとどめなく大きくなっていくことで、市場にゆがみをもたらしコーポレートガバナンスを弱める危険性も指摘されている。バンガードの成功は個人投資家にとっては恩恵となってきたが、その規模の大きさについて警戒する声も高まっている。あまりに大きな規模となったことで、市場全体を支配することになっているのではないかという懸念である。

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