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覚悟のアルゼンチン国債損失

 雨。

 アルゼンチン国債の投資家は大きな損失を受ける覚悟を決めた。IMFと次期大統領の有力候補であるフェルナンデス氏が先週、ワシントンで会談した後、アルゼンチン政府は1010億ドルの債務に取り組むと表明し、アルゼンチンの債券投資家は損失を覚悟することを決めた。

 20以上の債券投資家がIMF幹部とアルゼンチンの見通しについて話し合った。今週日曜日にはアルゼンチンで総選挙が行われる。

 IMF幹部らはこのように説明した。アルゼンチン債務は維持可能であり、高い確率で保証するという。

 この説明は次のように解釈されている。つまり、債券投資家らは現在の投資については損失を被ることになる。つまり、ヘアカットが要求される。そして、IMFとしては小さなヘアカットではなく、大きなヘアカットを求めていると受け止められた。IMFとしては公的資金を債権者のために使ったという非難を受けたくないのだ。

 現職もマクリ大統領に対し、フェルナンデス氏は日曜日の総選挙で勝利するとみられている。マクリ氏の市場改革は失敗に終わり、IMFによる570億ドルの記録的な救済につながった。

 一方、フェルナンデス氏は左派のペロン主義者で、ウルグアイ式の改革を支持している。ウルグアイでは元本放棄なしに、債務返済の繰り延べを優先させた。しかし、アルゼンチンの現状をみると、ウルグアイ式の解決法は支持されそうもない。

 アナリストによると、アルゼンチンの対GDP比の公的債務比率は間もなく100%に到達するとみられている。8月の総選挙後、通貨ペソは急落したため、外貨建て債務負担が重くなったのだ。

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