晴れ。
インドが移民政策を厳しいものにしようとしている。400万人ものインド人が市民権を奪われる可能性があり、その大半はムスリムになりそうだ。
インド政府は強硬なヒンドゥーナショナリズム政策を推し進めようとしており、インド人とは何者か、改めてそのアイデンティティを問い直そうとしている。
「移民狩り」というべき動きがインドのアッサム地方で起きている。この地域は貧しく、ミャンマーやバングラデシュに近い国境の、丘陵の多い州だ。
現在、市民権を疑問視されている人々の多くはインドで生まれ、選挙権などの市民権をすべて享受している。
州政府当局は急速に外国人法廷を拡大し、巨大な拘置キャンプを新しく建設しようと計画している。数百人の人々が海外からの移民であるとの容疑で逮捕された。その中にはインド軍のムスリムのベテラン軍人も含まれている。
地元の活動家や弁護士によると、拘置所に送りこまれ、自殺した人も出ているという。
しかし、モディ首相の率いる政府与党は後退するつもりはない。その代わりに、5月の総選挙で大勝した余勢を買っている。
インドのムスリムの少数派はより恐怖におびえるようになっている。モディ氏は2週間もしない前に突然、ムスリムが多数派を占めるジャム―州とカシミール州の州自治をなくした。一方的な措置であり、地元の首脳たちとの相談もなかった。
アッサムやカシミール地方で起きていることは、モディ氏が今後数年間、1.3億人の人々をどのような方向にもっていこうとしているのかを示す先触れであると考えられている。