英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Fed、ハト派的スタンスへ

 曇り。

 Fed金利を据え置いたが、よりハト派的な見通しを示した。経済の見通しに関する不確実性が高まっているとして、将来の利下げの可能性を示した。

 この姿勢は従来のFedの姿勢とは異なっている。従前は単に「patient」であるとしていた。Fedは今回同時に、米国経済の健康状態についての表現を下方修正した。経済活動のペースは緩やかに成長している、とした。solidからmoderateへの変化である。

 金融緩和の可能性を指摘したが、声明文と同時に発表された経済見通しをみると、利下げには時間がかかり、来年まで利下げはないことが示された。

 委員らの見通しの中央値は、2019年中の利下げはないとしている。しかし、来年は25ベーシスポイントの利下げがあるかもしれないという。

 今回の金利据え置きという政策決定には、1人の委員が反対した。セントルイス連銀のブラード総裁である。

 FOMCを受けて、2年もの米国債金利は12ベーシス低下した。ドルは他の主要通貨に対して下げた。米国経済の見通しに対して暗雲が垂れ込め始めているが、経済指標は強弱材料が交錯している。雇用は堅調で、失業率も低い。消費者支出も上向いているが、設備投資が軟化しているという。

 ドラギ総裁が利下げを志向しているのも、トランプ大統領を刺激している。

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