縮小する米国の貿易赤字 - 英字紙ウォッチング

　晴れ。

　米国の貿易赤字が縮小している。中国の成長が加速している証拠で、世界経済にとって良い兆候である。赤字縮小のニュースは、想定していたよりも第1四半期の米国の経済成長率は悪くないという証である。

　米国の財とサービスの貿易赤字は2月に3.4％縮小した。理由の大半は輸出が拡大したことだ。米国と中国との間位の貿易交渉のニュースもあり、これらを考え合わせると、データが示すのは良いサインである。但し書きがあるとすれば、欧州の主要国経済が依然として勢いを失っていることである。

　財の対中貿易赤字も縮小した。前月比で9.3％の縮小である。中国との貿易はここ数か月、安定しない状態だ。

　トルコリラの防衛のため、トルコの中央銀行は数十億㌦の㌦短期資金を借り入れ、外貨準備を積み増している。アナリストや投資家の間ではリラ危機を防衛できないのではないか、との懸念が高まっているためだ。

　報告されているトルコ中銀の外貨準備高は、4月時点のネットで281億ドルである。しかし、この残高では外国との貿易や債務償還に充てるには不十分である。しかも、ＦＴの推計ではこの額は短期借入などによって積み上げられたもので、実質的には160億ドルにも満たないという。