英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

アルゼンチン混乱の余波

 雨。
 アルゼンチンの混乱が、債券市場におけるビッグネームを直撃している。米国の大手運用会社、フランクリン・テンプルトンがアルゼンチンに投資を行っており、12億ドルの損失を被ったという。アルゼンチンはスパイラル的に金融危機の状況に陥りつつある。
 この事例が示すのは、市場でよく知られた多くの有名企業も、危機においていかに間違った投資を行うのか、という好事例だ。
 これまで同社はアイルランドのようなディストレス国の投資において、債券投資で大きな利益を得ていた。しかし、今回はフラッグシップであるグローバル債券ファンドで大きな損失を計上した。
 アルゼンチンは先週、利上げを15%ポイントも行っており、金利は60%に達している。しかし、今年に入り、為替相場は半分に下落した。S&Pは金曜日、アルゼンチンのクレジットレーティングをさらに引き下げる可能性に言及した。落ちてくるナイフをつかむよりも、もう少しはっきりしたものが見えてくるまで、人々は荒れ相場を静観するだろう、という意見もある。すでに何度か、アルゼンチン投資でやけどを負った人々がいるからだ。
 フランクリン・テンプルトンだけではない。ピムコやブラックロック、ゴールドマンサックスなども大きな投資ポジションを持っている。
 https://www.ft.com/content/72cfe34c-aecc-11e8-99ca-68cf89602132
 ドイツ経済界は、ブレグジットの過程に警告を発している。ドイツの経済界首脳は、ブレグジット交渉の現状に警告を発し、英国政府に対し、その姿勢を和らげるよう求めている。ここ数週間で、ブリュッセル当局と、成立か不成立かという激しい交渉を行う予定だ。
 ドイツの経済界首脳は、「われわれは危機的な状況に陥っている。残された時間は信じられないほど短い」とFT紙に述べた。
 日本の経団連首脳も先月、同様の関心を示した。ドイツ経済界は、もし11月中旬までに交渉で合意がならない場合は、ドイツ企業としてはブレグジット交渉不成立の緊急プランを発動すると述べた。交渉が成立せず、移行プロセスなしの状態になるのであれば、国境関税体制で準備が整わないことになる。サプライチェーンに多大な影響を与えることになる。
 https://www.ft.com/content/ab2ffe38-acfc-11e8-94bd-cba20d67390c