英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

プーチンの後継者たち

 ロシアと西側諸国の対立が深まっている。西側諸国は結束してプーチンに対抗しようとしている。米国は新たな制裁措置を打ち出した。そして、フランスとドイツは英国の非難に賛同した。ロシアのスパイに対し、英国領内で毒をもって殺害した疑いがもたれている。
 トランプ政権はモスクワ政府に対する姿勢があいまいだったが、それをはっきりさせた。5つの組織と19人の個人に制裁を課すことを決めた。エネルギーやインフラなどについて、サイバー攻撃を繰り返した疑いである。トランプ氏が大統領に就任して以来、もっとも厳しい措置である。
 https://www.ft.com/content/542ad442-2862-11e8-b27e-cc62a39d57a0
 そのロシアのプーチン政権だが、若いプーチン後継者群が育ちつつあるのだという。テクノクラートの集団を紹介している。徐々に後継者へ移行するために、新しい世代を育てている。
 一例が、カリーニングラードの知事に就任したアントン・アリハーノフ。2016年10月に若干30歳でこの地域のトップを任された。プーチン氏は最終的には数十年かけて、禅譲する計画だ。
 今週日曜日には選挙が行われ、プーチン氏が再選される見通しである。プーチン氏は2000年以降、ロシアのトップにあり、さらに6年間、統治を続ける。対抗馬を追い出すために、メディアや社会、議会や地方政府をさらに締め付ける考えだ。それゆえ、プーチン氏支配をうかがう対抗馬は存在しない。
 現行憲法のもとにおいて、プーチン氏の次期政権は最後の任期となる。しかし、2024年にプーチン氏が退くのかどうかははっきりしない。その時にプーチン氏は71歳になるが、政治的エリートたちは、その時になると、彼個人に依存した現システムを移行し始めるのではないかと予想している。
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