英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

切り刻まれるシリア

 薄曇り。平昌五輪も閉会式を迎えるが、素晴らしい感動を与えてくれた五輪だった。
 スキーでロシア・コーカサス地方の山から滑走する週末旅。素敵である。
 https://www.ft.com/content/65f97c3c-fd10-11e7-9bfc-052cbba03425
 イスラム国が追放された後も、シリアに平和が戻ることはない。むしろ外国の大国がシリアを切り刻もうとして競っている。米国、ロシア、トルコ、イラン、そしてイスラエルも自国の利益を追求しようと、シリアを虎視眈々と狙っている。そして、意図せざる衝突が極端になる危険性もある。そして、外部の人間からすると、この衝突がより複雑で理解しがたいものになっている。
 過去数週間、主要国が攻撃をかけてきた。とくにここ28日間は、トルコ軍がクルド軍をシリア北部の都市で攻撃した。イスラエルの空軍は何度も空爆し、シリアの対空防衛能力の半分を失わせたという。さらに、オイルメジャーのコノコが経営する天然ガス田近くでは、ロシアと米国軍の激しい衝突が起きた。これは冷戦後でもっとも多くの死者の出た衝突だという。
 シリアに海外勢力が介入するのはけっして目新しいことではない。しかし、最近の衝突激化は、一つの原因に行き当たる。共通の敵がいなくなったことだ。2014年秋に、主要国はイスラム国が主要敵だと見定めた。ロシアやトルコの真意を疑う余地があったとしても、イスラム国淘汰に向けた戦争に向けて主要国は団結した。
 http://www.spiegel.de/international/world/foreign-powers-competing-for-a-slice-of-syria-a-1194259.html