英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

上向く賃金

 1月の雇用統計が発表された。新規雇用者数は事前予想を上回って20万人増加、賃金も上向いている。民間部門の平均時間給は2・9パーセント上昇した。
 労働市場は引き続き引き締まっており、前の景気後退が終わって以降、年間ベースでもっとも高い賃金の伸びを示した。手堅い伸びだが、微温的な伸びでもある。
 米労働局は金曜日、平均時間給を公表した。1月は前年同期比で2・9パーセントの伸びだった。2009年6月以降としてもっとも高い賃金の伸びである。ここ数か月、企業が利用可能な労働者の範囲が狭まっている。その結果、賃金上昇をもたらしている。経済指標からは、こうした事情は観察されていない。
 1月に新規雇用者数が増加したことで、88か月連続の雇用創出が続いている。継続して雇用が伸びる記録としては過去最長である。
 しかし、月次の賃金指標は変動しやすい。2015年と2016年、上向いていた賃金は停滞した。1月は平均的な1週間あたりの労働時間が減少した。時間給が上昇しても、平均的な1週間あたりの賃金支払い額が減少したことを示している。管理職クラスの賃金は上昇しているが、労働者の82%を占める生産現場の労働者や管理職以外の労働者の賃金は、1年間で2・4パーセントしか上昇していないことを示している。
 https://www.wsj.com/articles/u-s-gained-200-000-jobs-in-january-as-wages-picked-up-1517578320