英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

イタリアの予算案拒否

 曇り。

 イタリア問題である。EUに対し、堅実な予算計画を立てると伝えた。イタリアの財務大臣は、ローマ政府はEUの財政的な安定にとって何ら脅威とならない、と主張した。

 イタリアのポピュリスト政府は月曜日、予算案を拒否すると述べた。EUの予算ルールを破ることは、欧州の財政的安定性を脅かすことにならないと主張している。トリア財務大臣欧州委員会に宛てた書簡の中で、ローマ政府が提案する新しい歳出案は、欧州3番目の経済を成長させるのに必要なものだ、と主張した。

 トリア大臣は、ブリュッセルの要求に挑戦することは、困難な道のりだが、イタリア経済の回復の遅れを取り戻すためには必要な取り組みだ、と述べた。

 イタリアの予算案拒否は、欧州連合にとって初めての出来事だ。同時に、イタリアの連立政権は欧州連合といばらの道を歩くことになる。もしイタリアが欧州委員会に従わなければ、イタリアは数百万ユーロの罰金を要求される。

 投資家は慎重にこの手詰まり状態を見守っている。イタリアの借り入れコストは過去4年間でもっとも高い水準まで上昇している。10年国債ムーディーズが格下げした後、上昇した。

 トリア財務大臣は、もし成長が加速すれば、欧州委員会の予算要求に従うという柔軟な姿勢も見せている。しかし、多くのエコノミストは、イタリアが予算案の前提としている成長予測は楽観的なものだと指摘している。

 https://www.ft.com/content/3652e0b6-d5c0-11e8-a854-33d6f82e62f8