ドイツの外交政策について。エコノミスト誌より。米国の撤退と欧州における分裂により、ドイツがその役割を再考することを迫られている。
それは実に心温まる瞬間だった。アルザスで11月10日に行われたドイツとフランスの大統領同士の会談で、両者がハグし合ったのだ。
欧州は幾多の危機に見舞われ、アメリカは自国のことだけを考えるようになっている。欧州の東西は移民問題で分裂し、欧州の南北はユーロ圏で対立し合っている。英国やスペインでは分離主義が不安定さを増している。
今週、ドイツではCDUを中心に連立協議が行われる。
ドイツは軍事的にも、また経済的にも、アメリカが撤退した後のギャップを埋める意図や重要性をもっていないことだ。多くの専門家は、新たな政権の優先順位は欧州の統合にあると指摘している。欧州大陸が分裂すれば、ロシアや中国、そして少なくとも貿易に関してはトランプ政権の介入を招きかねないとみている。
トランプ政権の誕生によって、欧州はもはや大西洋の対岸に安全保障をアウトソースすることはできない事実を悟らせた。
ドイツの経済を貿易から国内投資に向かわせ、NATOのコミットメントを増やすことは合理的なことであるという。
欧州を強化するために、フランスとより緊密な関係を築くことは連立政権協議の中ですべての政党が優先課題としていることだ。最近、マクロン大統領が提起した欧州の未来に関する提言は、すべての政党が歓迎している。
https://www.economist.com/news/europe/21731403-american-retreat-and-european-disunity-are-forcing-germany-rethink-its-role-charting-new