晴れ。今日は相当暑くなりそうだ。
イラクのモスルより。3年前、バグダディ氏はイスラム国のカリフの存在を主張し、イラク北部からバグダッドに向かって彼の軍隊を進軍させた。今日、その指導者はカリフの終焉を宣言した。新たに指導者として浮上したのは、65歳の電気技術者、アバディ氏である。
アバディ氏はイラクにおけるシーア派とスンニ派の政治家の間を取り持ってきた。首相のアバディ氏は当初はほとんど期待を持たれていなかったが、軍事同盟を結び、セクショナリズムを排することに成功している。
地政学的なライバルであるイランと米国の間で衝突する利害を調整し、ともするとイスラム国へ兵士として参加しかねないイラク軍の修復に努めている。イラクはモスルを奪還した。
いまやイラク軍はイスラム国を打倒しようとしている。もしイラクが安定し、団結力のある未来を享受したいのであれば、イラク軍によるイスラム国打倒は不可欠である。イラクの経済やインフラは数年にわたる戦争で破壊されているが。
ワシントンの米国政府関係者は、「アバディ氏は波に乗っている」と話している。しかし、政府が必要なのは、国民の生活をより良くするために行動できることを示すことであり、その可能性はかなり限られているという。もしそれができなければ、アバディ氏の築き上げてきた正の遺産はなくなってしまうだろう。
https://www.wsj.com/articles/with-isis-on-the-run-an-unexpected-leader-emerges-in-iraq-1499037395