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ライトハイザー承認

 USTRの新代表として、ロバート・ライトハイザー氏が上院で承認された。NAFTAの再交渉の先導役を務める。
 多くのトランプ政権の閣僚が共和党の支持を得ているのにも関わらず、議会で僅差で承認された。しかし、ライトハイザー氏は木曜日に民主党の支持も得て承認された。このことは、民主党もトランプ氏に貿易協定の修正を求めていることを示している。さらに、米国の貿易赤字の減少も政策の修正によって狙っている。
 採決の結果は82対する14だった。サンダース議員はノーだった。
 民主党と比べて共和党議員のほうが、ライトハイザー氏に対し警戒的だ。米国の経済界や国境周辺の州で支持の高いNAFTAについて、トランプ政権がどのように扱おうとしているのか、関心が高い。
 ライトハイザー氏は69歳。トランプ政権の他の閣僚と異なり、ワシントンの経験が長く、貿易政策について長く携わってきたベテランだ。レーガン政権時にはUSTRの次席代表だった。彼は自由貿易には懐疑的で、当時は日本の輸入を抑制することを目的に交渉に当たった。
 彼の最初の仕事は、23年続いているNAFTAの再交渉をメキシコ、カナダと行うことだ。トランプ氏はNAFTAのことを、「災厄」とレッテル張りしている。しかし、貿易交渉のプロセスは議会の承認が必要で、交渉は早くても夏の終わりから、になりそうだ。
 3月中旬の承認ヒアリングの中で、ライトハイザー氏は中国に対し、より攻撃的な姿勢をとるべきだという考えを示した。また、長いあいだの信念であるWTOの機能不全について改めて表明した。
 https://www.wsj.com/articles/senate-confirms-robert-lighthizer-as-trumps-u-s-trade-representative-1494529048
 予算教書の発表を前に、今月後半にワシントンでもっとも注目される経済予測が公表される。今後10年間、トランプ氏が熱望している政策のコストは、経済成長や失業、金利にかかっている。
 https://www.wsj.com/articles/economists-say-president-donald-trumps-agenda-would-boost-growth-a-little-1494511200