英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

マクロン対ルペン

 晴れ。
 フランス大統領選は決戦投票にもつれ込み、ルペン氏とマクロン氏の争いとなった。EU推進派のマクロン氏とユーロ懐疑派のルペン氏が、欧州戦略やグローバリズムなどの争点について争う。
 マクロン氏は中道派でもある。最初の投票で、この2人が決勝戦に進んだ。マクロン氏の得票は23・4%、ルペン氏は22・4%と接戦だ。この投票はフランスの政治的主流派に対する叱責ともいえる。40年以上にわたり、保守派と社会党の候補者が大統領選挙を戦ってきた。その政治的風景が大きく変わろうとしている。
 新しい政治秩序においては、欧州連合への姿勢や自由貿易、国境の開放度が断層線になる。マクロン氏は投資銀行出身で、EU統合を進めることを主張している。一方、ルペン氏はEUや共通通貨には反対だ。
 決戦投票は5月7日に行われる。
 市場の反応は冷静だ。
 1次投票の結果はフランスの世論が大きく分かれていることを示した。極左のメランション候補と合わせ、ユーロ懐疑派の得票はほぼ半分を占めた。
 保守派と社会党はともに敗北し、深い傷を負った。
 一方、マクロン氏にせよ、ルペン氏にせよ、勝者は6月に行われる議会選挙で多数派を占めなければならない。マクロン氏の支持政党は誕生してわずか1年しか経っていない。若い有権者マクロン氏を支持したが、彼らは実際の政治を動かす経験に欠けている。
 https://www.wsj.com/articles/macron-le-pen-seen-advancing-to-french-presidential-runoff-1492971783