英字紙ウォッチング

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朴大統領罷免

 晴れ。
 韓国の朴クネ大統領が罷免された。対米政策のシフトを引き起こす可能性があると指摘している。後任候補として有力視されている文在寅氏は中国との関係を重視しているからだ。
 大統領の追放は60日以内の選挙を呼び起こす。世論調査によると、後任として有力な候補は米国の北東アジア政策に懐疑的な姿勢をとっている。米国は北朝鮮に対し、核開発やミサイル発射について強硬な姿勢で臨んでいるが、朴大統領はその政策について信頼に足るパートナーだった。
 韓国は今週、米国から北朝鮮に対抗するためのミサイル防衛システムの部品を受け取った。文氏はこのミサイルシステムを疑問視していて、親中国、親北朝鮮的な姿勢をとっている。
 朴大統領の辞任によって、半年にわたって続いた政治的腐敗スキャンダルがいったん終了した。しかし、朴大統領の辞任によって北東アジア地域が新たな不安定さが増すとみられている。
 来週金曜日に米国のティラーソン国務長官がソウルを訪問する。東京、北京を含む3箇所の歴訪の中の一つだ。
 このような情勢は2000年代初めにも生じた。当時ブッシュ大統領時代で、ソウルとワシントンとの間に、北朝鮮政策をめぐって緊張が走った。韓国では左派政権が誕生するので、トランプ政権とは相容れないという見方がある。
 最近の北朝鮮の言動をめぐり、国際社会は厳しい目を向けている。長年の親密国だったマレーシアは、大使を追放し、北朝鮮国民の出国を禁じた。北朝鮮にとってもっとも親密な同盟国である中国でさえ、北朝鮮からの石炭輸入を今年末まで延期し、北朝鮮の主要な所得源を奪おうとしている。
 文氏は今年インタビューに答え、大統領に就任したら、ワシントン訪問の前に平壌を訪問すると述べている。
 文氏はまたケソンの工業団地の再開を求めている。ここは朴大統領が16年2月に閉鎖していた。
 https://www.wsj.com/articles/south-korean-president-park-geun-hyes-ouster-to-trigger-shift-on-u-s-policy-1489167265