英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

デフレサイクルは終わったか

 晴れ。今日も寒い。
 Fedは政策変更なし。次にどう動くのかについてのヒントもなかった。
 https://www.wsj.com/articles/fed-leaves-policy-rate-unchanged-offers-no-hint-on-when-it-might-next-move-1485975718
 ドルの動向。ドルは円に対し、トランプ氏の発言や政策が打ち上げられるたびに上下に揺れている。世界でもっとも取引の多い通貨ペアの一つであるドル円の関係は、行ったり来たりしている。これは政治家の発言に市場がいかに神経質になっているか示す証左である。
 火曜日の取引時間中、ドルは112円まで下落した。過去2ヶ月間でもっとも低い水準だ。これはトランプ氏が日本と中国に対し、継続的に通貨安に誘導していると非難したあとの出来事だ。
 安倍首相が、日本の経済政策は単に国内のインフレを押し上げるために行われていると反論し、若干戻した。
 https://www.wsj.com/articles/currencies-caught-between-trumps-tough-talk-policy-plans-1485946586
 カーメン・ラインハート氏。デフレサイクルは終わったのか、と問いかけている。
 2008年、09年の金融危機が起きるまで、日本を除いて、デフレは単に先進国における政策担当者や投資家の頭の中から消え去っていた問題だった。そして、いま再び、デフレへの恐怖が消え去ろうとしている。
 1960年代半ばまで、先進国は亢進するインフレ圧力の時代が始まっていた。米国の拡張的な財政金融政策、原油価格の高騰などがきっかけだった。
 その年代の終わりにはスタグフレーションバズワードになった。
 しかし、1979年10月当時のボルカー議長の歴史的な金融引き締めによって、インフレの長期サイクルは終わった。スタグフレーションに代わる新しいバズワードディスインフレーションだ。しかし、ディスインフレはデフレとは異なる。
 トランプ政権の政策は完全雇用に近い中、勢いを得そうだ。その結果、米国のインフレ率は一層高くなる可能性がある。Fedの掲げる2%目標を超えそうである。
 この物価の転換点は、米国に限ったものではなさそうだ。もしIMFの見通しが正しければ、今年は先進国はすべてデフレから脱却できる過去10年で最初の年になりそうである。
 https://www.project-syndicate.org/commentary/advanced-economies-end-of-deflation-by-carmen-reinhart-2017-01