英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ウェルズCEO辞任

 曇り。
 ドイツにおける銀行問題はドイツ銀行に限らない。それどころか、より大きな問題であると指摘している。銀行の数が多く、過当競争に陥っている。しかし、政治的、法律的ハードルが統合を難しくしているという。なんだか日本の銀行システムを想起させる。
 ドイツ最大の貸し手であるドイツ銀行はさまざまな問題に苦しんでいる。不動産担保証券の販売をめぐり、米司法省と数十億ドルに及ぶ訴追で争っている。規制関連のトラブルも数多く抱え、株価は数十年間で最低の水準に沈んでいる。
 そのトラブルは政治的問題に発展している。ドイツ政府はドイツ銀行を救済できるか、あるいは救済すべきなのか、検討している。大半のアナリストは現在のところ救済は不要であると信じている。ドイツ銀行のチーフエグゼクティブも、9月末に資本は規制を満たしており、リストラは計画通り進んでいると従業員に対して述べている。
 世論調査においても、69%がいかなる形でも銀行救済に反対している。国内の銀行問題はメルケル首相にとっても憂慮すべき問題になりつつあるのだ。これはイタリアやギリシャにおけるよりも大きな問題である。
 ドイツ銀行は欧州で3番目に大きい銀行だが、単独ではほとんど生き残れなくなりつつある。ライバルであるコメルツ銀行は2割りの従業員を削減し、運営をダウンサイジングしている。ECBによる低金利政策も銀行経営を直撃している。
 ドイツの銀行界を特徴づけているのは、自治体などが保有している貯蓄銀行や協同組合銀行が存在することだ。それゆえ再編を難しくしている。
 http://www.wsj.com/articles/germanys-banking-problem-is-bigger-than-deutsche-bank-1476264606
 ウェルズファーゴのCEOが辞任した。ジョン・スタンプ氏は銀行の販売戦略に関するスキャンダルとその対応を誤ったことが原因で、辞任に追い込まれた。水曜日に発表された。
 後任はスローンCOOが引き継ぐ。
 スタンプ氏は退職手当を受け取らないと銀行はコメントしている。スタンプ氏は議会両院において激しく攻撃されていた。ウェルズファーゴ連邦政府や州政府による数多くの調査にさらされている。その中には司法省の調査も含まれる。
 http://www.wsj.com/articles/wells-fargo-ceo-stumpf-to-retire-1476306019