英字紙ウォッチング

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トランプの変心

 トランプ候補が米国の外交政策を大胆に変更すると述べた。米軍を大きく拡張する一方、海外のホットスポットからは撤退することを示唆した。伝統的な共和党外交政策から大胆に決別しようとしている。
 トランプ氏が詳しく外交政策に述べるのは初めてのことだ。これまであいまいな原則は述べていたが、それはお互いに矛盾するようなことを述べていた。
 北東部の諸州でトランプ氏とクリントン氏の勝利が明確になり、両党の大統領候補としてほぼ確定しつつある中で、トランプ氏の発言が登場した。
 一方、両氏のライバル候補はそれぞれ異なる対応をとった。クルーズ候補はランニングメイトとなる副大統領候補に、カーリー・フィオリーナ氏を選んだ。また、サンダース候補は、数百人ものスタッフを解雇した。残り6つの予備選挙で5つを獲得しないとサンダース氏は勝利できないが、それが困難であると認めたものだ。
 考えてみると、トランプ氏は最近の大統領候補の中では珍しく、政府や軍隊の経歴のない候補である。
 国家主義的、かつポピュリスト的トーンをにじませつつ、トランプ氏は同盟国は米国が防衛を担っていることに対して負担を負うべきだ、とはっきり述べた。もしそれができなければ、自国で防衛を担うべきだとも言っている。
 この主張は、従来の共和党の伝統的なリーダーと大きく異なる。ブッシュ氏やマケイン氏はたびたび中東やウクライナなどに対し、米国の関与を強めるべきだと主張してきた。
 http://www.wsj.com/articles/donald-trump-calls-for-dramatic-break-with-current-u-s-foreign-policy-1461783848