英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

7年ぶり利上げ

 曇り空。
 Fedが7年ぶりの利上げを決めた。しかし、今後の利上げのペースは、米国経済が利上げに耐えられるのかテストをしながら、あくまでgradualなものになる、とイエレン議長は述べた。
 Fedは木曜日、FFレートを0・25パーセントから0・5パーセントの間に引き上げることを決めた。
 FOMCの決定は全会一致だった。
 新しくなった金利見通しによると、2016年末の短期金利は1・375パーセントに徐々に上昇していく。17人の委員の中心的な見通しだ。2017年末は2・375パーセント、3年後では3・25パーセントだ。このことは、16年は4回の利上げが予想されていることを意味している。これは9月の見通しよりもスローなペースである。
 2004年から06年までの利上げ局面においては、Fedは17回連続で利上げした。今回はそのようなアプローチはとらないということだ。
 焦点は次回どう動くか。これはインフレ率の推移にかかっている。もしインフレ率が上昇しなければ、次の利上げはない。今時点では、Fed幹部はインフレ率が将来上昇することについて根拠を持って信じているという。
 イエレン議長は記者会見の中で、「いくつかの循環的な弱さが残っている可能性がある」と言及した。
 株価はFedの声明文が公表された数分後、3桁上昇した。
 http://www.wsj.com/articles/fed-raises-rates-after-seven-years-at-zero-expects-gradual-tightening-path-1450292616
 利上げに関するニュースの大洪水にまみれて目立たないが、興味深いニュース。アルゼンチンの新政権が為替の管理相場制度を取りやめる。アルゼンチン国民は自由にドルを購入することができる。アルゼンチンペソの大幅な切り下げにつながる。Fedの利上げで投資資金を引き付けることが相対的に難しくなった新興国にとって、こうした通貨政策が出てきそうだ。
 現在1ドル9・8ペソの為替レートは同15ペソまで下落しそうだ。
 アナリストたちは今回の決定を歓迎しているが、市民たちの脳裏には高インフレの恐怖がよみがえる。現在、アルゼンチンのインフレ率は年率25パーセントにのぼる。
 http://www.wsj.com/articles/argentina-to-announce-lifting-of-currency-controls-1450286389